は年齢と共に加速

tongtong

2016年04月11日 18:09



もともとおとなしい目の性格だったこともあり、小さい頃から感情を上手に出すことが苦手でした。嬉しいときに嬉しい、悲しいときに悲しい、感動したときに感動した、など、その時々の感情を抑えてしまうというのでしょうか、世代的にも「男の子なんだから泣いてはいけない」という価値観で育てられた世代なのでよりそうなっていたのかもしれません。そんな風にあまり感情を出さない人間だったのですが、あることをきっかけに一気に変わりました。

そのあることというのは「演劇」です。大学1年のときに、所属していた英語サークルの中で演劇に挑戦する機会がありました。「英語がうまくなるためには、なんでもやってやろう」とその頃思っていたので、怖い気持ち半分ながら参加することにしたのです。1本のお芝居を3ヶ月近くかけて練習するという結構本格的なものでした。このときに、何度も何度も、役になりきって台詞を繰り返すことで「感情を出す」ということに慣れていったようなのです。ちなみにこのときの作品は大学間対抗のコンテストに出るものでもあったのですが、運良く優勝することが出来ました。そして、その優勝が告げられた時に初めて、感激で涙を流すという経験をすることになります。

それ以来、感情を出すということが上手になりました。多少涙もろくなり(これは年齢と共に加速している気がします…)コンサートや映画で泣いてしまうこともちらほら出てきました。そして、感情をちゃんと出せるので人間関係がよりよくなったことも言うまでもありませんし、また、英語という外国語を話す上でも、感情を込めた人間的で生き生きした雰囲気が出せるようになり、仕事での英語活用にも役立ちました。いわば演劇が私の中の何かに「風穴」を空けてくれたのです。

演劇というと、どうしても好きな一部の人だけがやるもので、普通の人には縁のないものだと考えがちです。しかし、上記のお話からも分かるように、「演劇的体験」をするということはすべての人にとって何か良い作用を与えてくれる気がします。別に劇団に入る必要はないですし、やっていた人に少し教えてもらうとか、なりきって映画をまねてみるとか、そんなことだけでも、新たな発見があるはずです。

もしあなたが、気持ちがうじうじするとか、あまり良いことが起きないとか、または勉強しても思うような成果が出ないとか、そんなフラストレーションを感じているなら、「演劇的体験」が、思わぬ起爆剤になってくれる可能性は高いです。身の回りで何か、そういう体験が出来るチャンスがないか探してみるといいでしょう。

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